活動の報告

アスベスト・西宮市議へのアンケート結果について



 2019年4月16日、夙川学園短期大学の解体工事におけるアスベスト飛散により健康被害を憂い、必死の思いで訴え闘ってきた訴訟の判決が、私
たちが訴えてきた"真実"を一定認めた内容を伴っていることを以って控訴は行わず、今後において行政権を持つ西宮市に対して直接意見等を呈し
ていくこととしました。
これらを進めていくにあたり、良き理解者でありパートナーとなり得る人がいることが心強いことだと考え、同年4月に行われた市議会議員選挙
で新たに又は再選により議員となった人たちにアンケート質問を行い、アスベスト問題についての認識度及びどれ程の方がどれほど能動的に考え
られているかを知ることから始めるのが有意義だと考えアンケート調査を実施しました。

〔アンケートの構成〕
 4月の選挙で選ばれた市議全員(41人)に対して、西宮市議会事務局を通じてアンケート表を送りました。
 回答期日は、就任(任期)が6月11日からであるので、この日より6月16日とし、回答は各市議個人から回答していただく方法としました。
アンケートの形式及び内容は2部制としました。
part1 アスベスト問題への認識一般を聴く
part2 マスコミでも報じられた私たちが起こした訴訟判決の結果を受けて、今後、西宮市としてアスベスト対策がどうあるべきかの考えを聞く

〔回答集計〕
 回答数/41人中15人(36.6%)
 会派(党派)別回答数
 ・政新会    9人中0人
 ・公明党    8人中8人(一括回答)
 ・ぜんしん   6人中2人
 ・維新の会   5人中0人
 ・市民クラブ  5人中0人
 ・共産党    4人中4人
 ・無所属    4人中1人

〔分析〕
 この回答状況では、残念ながら"分析"には至らず"評価"にとどまる。
 分析には、それなりの回答数と多様な意見や考えが示されて初めて成り立つものであり、今回の回答結果ではそこには至らず、ほぼ見たままの
感想と評価に尽きます。本当に残念な結果であり、状況です。

(1) 回答数
41人中15人(36.6%)しか回答が得られなかったことに全てが物語っているのではないかと考えます。当初、回答期日が短いせいが原因
かと考え延長しましたが、1人もありませんでした。

(2) 偏り
 見ていただいてお解りのように、会派ごとに回答の有無が偏っています。
 私たちのようなアスベストという深刻な健康被害の問題に係る利害関係やかけ引きなどと無関係な活動団体に対して、普段どのような政治信条
をもって活動しているのか、支持者にどのようなことを言っているのか知らないが、会派がこぞって回答をしないということ自体が不誠実を顕し、
政治不信を助長するような政党(会派)が西宮市政を牛耳っていることへの憎悪と嫌悪を禁じ得ないところです。

 回答数の少ないことの理由として、
 ①アスベスト問題など社会問題について知らないこと無知であることを知られたくない。
 ②こうした深刻な社会問題に関わらず、無責任を露呈したくない。最近見受けられる国会議員にある"言いたいことだけ言う""やりたくないこと
  にはそっぽを向く""気に入られたいものに対してだけ忖度をする"と言うのを真似ているのであれば、議会を構成する議員といての自覚を欠く
  ものと言わざるを得ません。
  また、会派で一括回答というのがありますが、どのような事情でそのようにされたのか分かりませんが、各人によって考えの違いや温度差が
  あってしかるべきところ、それらの声を聴かせていただけなかったことは残念なことです。

(3) 内容
 頂いた回答は、すべて誠心誠意答えていただいたことが十分に読み取れます。
 逐一内容をお知らせすることはしませんが、part1,2共に特段のコメントするような内容のものはありませんでしたが、それぞれの考え
や思いを汲み取らせていただき、今後に生かしていきたいと考えます。

(4) 結論
 この度のアンケートの結果をもって判ったことは、市民代表である市会議員の余りにも認識のなさと意識の低いこということを痛感させられた
ことにあります。幾分なりとも期待をしていた「市議の役割」というものが有って無いがの如しであることが知らされました。
 今回のアンケートの結果という客観的事実を受けて、失望・悲しみ・怒りという感情を募らせてきましたが、今となっては、これらを受けてい
かに自らを自律化させ、再起奮闘すべきかが見えてきたように思われます。
 今後、アスベスト問題に関心のある市議と繋がり協力をしながら、これ以上アスベスト被害を増やさないため、西宮市政に理解を求め、正すべ
きことを糺し、改善させていく取り組みを進めていきたいと考えます。


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