活動の報告

市民の声(市長への手紙)に対する回答


西宮こしき岩アスベスト訴訟判決後、5月27日の西宮市石井市長との面談および6月27日の西宮市議会でのよつや市議の質問に
対する西宮市の答弁は、訴訟で明らかとなったアスベストの飛散した事実を直視することなく、傍観者的な態度に終始してい
ます。
そこで、市民の声(市長への手紙)で、今一度、西宮市の見解を問いました。
しかしながら、市の姿勢は、あくまでも傍観者的な態度を崩さず、消極的なものであると言わざるを得ませんが、ストップ ザ
アスベスト西宮は、これからもアスベストを飛散させない仕組みづくりむけて粘り強く取り組んでまいります。

<市民の声(市長への手紙)質問内容>

①判決に関する市の認識について
6月27日の西宮市議会本会議において、今回の訴訟結果に関する市の認識についてのよつや市議の質問に対し、環境局長から
「人体の健康に影響を及ぼすものであったと認めることはできないと判断されたものと認識している」との答弁がありました
が、市の権限不行使により、相当量のアスベストを見逃し、飛散を防ぐことができなかったという前提を抜いた答弁は不十分
であると言わざるを得ません。

私たちは、解体工事着手前から再三にわたり市に対してアスベスト調査の積極的な実施を求めていたにも関わらず、形式的な
調査にとどまり、解体後も「アスベストは無かった。飛散は無かった」の一点張りであった結果、アスベストの飛散を防げな
かった事実を明らかにするために裁判に訴えざるを得なかったのです。

確かに判決では、認定事実から判断すると人体の健康に有意な影響を及ぼすものであったと認めることはできないとしていま
すが、一定量のアスベストの飛散があったことは認定されており、今後、中皮腫などを発症するリスクを否定したものではな
いと考えます。

そこで、市の調査が不十分だったため、アスベストの存在を見逃し、飛散を防ぐことはできなかったということは、市として
認めるのか、今一度ご見解をお聞きします。

②アスベスト飛散防止の仕組みづくりにむけた具体的な取り組みについて
私たち原告は、今回の判決を受けて控訴すべきか否か議論を重ね、控訴して裁判で時間を費やすのではなく、市とともに飛散
防止の仕組みづくりに力を注ごうということで、控訴を行いませんでした。

当たり前ですが、私たちは、市と敵対する関係を望んでいません。
西宮市民として、西宮市を愛し、西宮市で暮らし続けたいからこそ、市とともにアスベスト飛散防止の仕組みを作っていきた
いと望んでいます。

7月の石井市長のコラムでは、受動喫煙対策について書かれていますが、アスベスト飛散対策は、まさしく未来を担う子どもた
ちの生命と健康を守るために今すぐ取り組むべき重大な課題です。

そこで、今後、アスベスト飛散防止に向けた市民との勉強会やマニュアル作りなど、具体的な取り組みの実施を提案したいと
思いますが、市のご見解をお聞かせ願います。

<西宮市回答>

この度は市民の声より、ご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。
さて、いただきましたご意見について、下記のとおり、回答いたします。

①判決に関する市の認識について 判決に関する市の認識としましては、本年6月27日に西宮市市議会本会議にて、よつや市議の一般質問に対して答弁した内容
のとおり変わりはございません。

すなわち、アスベストの飛散については、判決において「本件土地の周辺地域に一定量の石綿が飛散したことを否定すること
はできない」としたものの、「この飛散した石綿のうち本件土地の周辺地域に到達したものの量は、客観的にみたときに人体
の健康に影響を及ぼすものであったと認めることはできない」と判断されたと認識しております。

②アスベスト飛散防止対策の仕組みづくりにむけた具体的な取り組みについて
ご意見にありましたとおり、アスベスト飛散対策は人の生命と健康を守るために取り組む重大な課題と認識しています。

市としましては、立入検査の強化に取り組んでおり、今後は先進都市の事例などを調査研究するとともに、予定されているアス
ベスト関連の法改正に対応するなど、多様な観点から市民の安心に寄与できるよう、より安全な仕組みを検討し、アスベスト飛
散防止対策について注力してまいりたいと考えております。
以上、よろしくお願いいたします。

西宮市環境局環境総括室環境保全課


<