2016年12月5日(月) 南甲子園小学校のアスベスト問題について西宮市と2回目の協議を行いました
参加者 九番町自治会より4名
本会より3名、菅野市議、よつや市議
西宮市 営繕課3名、環境保全課1名
南甲子園小学校のアスベスト問題に関する西宮市との2回目の協議を行い、本会からも3名参加いたしました。
この問題は、南校舎の解体工事中に、外壁塗材のアスベスト調査をすべきであるとの通知があり、調べた結果
アスベストの存在が判明したため、追加の除去作業を行うこととなったという事例です。
外壁塗材のアスベストについては、現在調査は義務付けられてはいませんが、兵庫県では、平成25年に塗材の
アスベスト除去方法について検討する必要があるとの考えで、県下の市町村に対して、「そのような事例があれ
ば県に連絡するように」と通達しています。しかし、西宮市はこの通達を無視し、今回の事例についても報告し
ていません。塗材のアスベスト除去については、その方法が確立されておらず、今後適切で安全な除去方法を確
立するためにも県に協力すべきです。
もう一点は、大気中の石綿濃度の基準値についてです。
日本においては、大気汚染防止法で、アスベストを取り扱う工場・作業場(特定粉じん発生施設)の敷地境界基
準として大気中のアスベスト濃度の限度を10本/Lと規定しています。
しかし、この数値は一般環境の基準値ではなく、環境省では、平成22年に改定した「アスベストモニタリングマ
ニュアル」において、「これまでのアスベストの主要な発生源はアスベスト製品製造工場だったが、現在は全て
廃止されており、今後は、建築物その他の工作物の解体現場等がアスベストの主要な発生源である」として、一
般環境では「1本/L」でも比較的濃度が高いものであるとしています。しかしながら、西宮市は、一般環境には
ふさわしくない「10本/L」を未だに採用しているとの説明でした。
以上のことから、アスベストに関する西宮市の情報や知識・考え方はあまりにも時代遅れであると言わざるをえ
ず、アスベストについての問題意識を高めるために、市議会議員の方々とともに、より一層の活動をしなければ
ならないと痛感しました。(上田)