裁判の提訴から一年が経過して
昨年7月に神戸地裁に提訴してから、この8月で6回目の口頭弁論を迎える。
今年の2月には、校舎の設計図書が開示された。
予想を遥かに超えたアスベストの使用が判明したが、さらに私たちを震撼させたのは、本来厳重な飛散防止措置を
必要とするレベル1・2が十数か所もあった事である。
まことに無茶苦茶な違法解体である。
業者と行政が口をそろえて「アスベストは無い」と説明し続けた理由は何か。
「権力」や「行政が歪められた」などの言葉を持ち出すまでもなく、「アスベストの本当の怖さを知らない」こと
に起因するのではないか。
さらに、住民が証拠保全のため立ち入り調査して現場よりアスベストを発見し、西宮市に調査するよう求めた。
しかし、当時の環境局長は「調査するつもりは無い、アスベストは無い」と支離滅裂な答弁を繰り返すだけで、非
常時の対応能力の無さまで露呈した。
これ以上は時間の無駄である。
しかし、うやむやのまま闇に葬られてはならぬ。真実を明らかにして記録に残すことが私たちの責務である。
そして現在、世間で横行する違法解体の顛末を示すためにも、この「悪しき典型例」を決して許してはならぬとの
決意である。
この話を始めると、交感神経が駆け巡るが、こんな時ほど頭を冷やして穏やかに語ろう。
私たちも、全てを行政に頼るのはやめようではないか。
住民の力で、自分たちの健康や安全を守るにはどうすればよいかを考えよう。
災害現場に駆けつけるボランティアのように、手薄なところを補うような活動をみんなで始めよう。